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1.はじめに-生ゴミ処理装置の開発の意義- 6.操作条件について
2.生ゴミ処理方式の分類と処理特性 7.臭気対策について
3.生ゴミ分解の原理 8.メンテナンス上の諸問題残滓の処理など
4.処理装置の分類と特徴 9.おわりに-小型生ゴミ処理装置の困難と魅力-
5.処理性能の指標

2.生ゴミ処理方式の分類と処理特性

大別して、生物処理方式と物理化学的処理方式があるが、細分すると次のようになる。

1)微生物分解型 微生物の代謝能力を利用して生ゴミ中の有機物を水と炭酸ガスに酸化分離するもの。バイオ型、生分解型などとも呼ば れる。
2)コンポスト型 基本的には前者と同様であるが、ゴミの減量よりも、コンポスト(堆肥)の生成を主な目的するもの。
3)乾 燥 型 電熱・温風・マイクロ波などを利用して生ゴミ中の水分・揮発分を蒸発させ、乾燥・減量を図るもの。
4)炭 化 型 電熱恨風・マイクロ波などを利用して、乾燥型よりさらに高温状態を作り出し、生ゴミを炭化させるもの。

 この他にも物理化学的処理方式としては、焼却・冷却・脱水などがあるが詳細は略す。上記のうち、1)と2)が生物処理 方式、3)と4)が物理化学的処理方式である。家庭用の生ゴミ処理機では1)のバイオ型と3)の乾燥型が人気を二分して いる。業務用では大半が生物処理方式である(物理化学的処理方式ではエネルギーコストが過大)。

 乾燥型の主流は温風乾燥式で、130℃程度の温風で生ゴミを乾燥させる。家族4人の標準的排出量700g/日の生ゴミ に対して、処理時間は2時間半ほどで、重要は1/5、要領は約1/7になるといったタイプが多い。基本的に有機物の分解 は行わないので、週に1度程度の乾燥生ゴミの取り出しが必要となる。乾燥型は一般にコンパクトで、密封性が高い装置であ れば室内にも設置可能、かつ操作が簡単で処理時間が短いという長所がある半面、電熱を利用するため電気代がかさみ、本体 価格もバイオ型より高めになる。炭化型ではその傾向がさらに顕著であり、コストの高い処理方式となるため、少なくとも家 庭用としては一般的ではない。

 一方、家庭用生ゴミ処理機市場の約6割を占めると言われているのが生物処理方式、特にバイオ型の処理装置である自然 界には多種多様な微生物群が存在し、動植物の遺体や残渣を分解・浄化して炭素をはじめとする地球上の各種元素の循環を 進める重要な役割を果たしている。これらの微生物群の中から特別な働きを持つ物を選び出して利用するのが、微生物利用 技術である。生ゴミに限らず、一般的に有機質廃棄物の処理には、この微生物利用技術が応用される例が多い。それは、焼 却・吸着その他の物理化学的処理に比べて、この技術が、穏和な操作条件・簡易なプロセス・安いコスト等の有利な面を持 つ場合が多いからである順理的に自然界での微生物の活動を応用するため、地球環境へのインパクトも本来少なく、「環境 に優しい技術」と言ってよい。
 しかし一方、微生物を利用すること自体に由来する制約も存在する。各種の操作条件は、微生物の活躍できる範囲に限定 されるし、処理の対象も、微生物の処理能力による制限を受ける。また、医薬品の生産などと異なり、特に廃棄物処理の分 野では、単一種の微生物が用いられることは稀で、複数種の微生物が共存する条件でうまくバランスを取りながら、それら の機能を発揮させることが求められる。反応の速度自体も、物理化学的処理に比べて遅い場合が多い。したがって、生ゴミ 処理においても、微生物利用方式を選択するかどうかは、その処理技術についての十分な基礎知識を修めた上で、他の選択 肢との技術的・経済的な得失を慎重に比較・検討して決めなければならない。

表1 生ゴミ処理方式の比較評価例
処理方法 環境負荷 減量率 装置費 運転費 使い安さ 安全性 総合評価
微生物 25
デイスポーザ 21
乾燥 20
脱水 20
焼却 17
冷却 13

 なお筆者自身は、生ゴミ処理においては微生物処理方式を第一選択肢と考えている。その根拠となる各方式の比較評価の 一例として、参考までに、各処理方式に対する定性的な評価の例を表1に示す。この表では、いくつかの評価指標(ランニ ングコストや環境負荷など)を筆者の判断で5段階評価し、その合計点の高い順に並べてある。表に見られるように、生ゴ ミ処理においては、種々の側面から判断した場合に微生物利用型の処理が望ましいことが示唆される。  以下、本稿では微生物処理方式を前提として、装置の解説等を試みたい。
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