| ランドセルの道案内 |
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暑い日の午後2時頃、主人の代役で見知らぬ町工場へ急ぎタクシーで行きました。用事を済ませ、帰途はバスを利用しようと、曲がりくねった道をバス停を探しながら歩いていましたが、いつのまにか道に迷ってしまいました。どうしようかと困っていたところ、ランドセルを背負った1,2年生くらいの男の子に出会ったのでたずねましたら、 「そこをまっすぐ行って、こっちに曲がり、またずっと行って、こっちがわに曲がったらバス停があるよ」 と教えてくれました。「ありがとうね」と言って別れたあと、その男の子は私の5メートルほど前を歩いて帰って行きました。道を曲がると、また男の子の姿が見えました。 男の子は「ちらっ」と後ろを見て、またトコトコ歩いて行きます。また曲がると男の子は私の姿を見てトコトコ歩き出します。 そうしているうちにバス停に着きました。男の子はバス停を過ぎた所でバックしてくるではありませんか・・・そうして駆け出しました。 そうなんです。彼は黙って道案内をしてくれていたのです。私が男の子を目で追っていると、男の子は振り返り「ニッコリ」笑ってくれました。私は「ありがとう」と手を振りました。 暑い真昼のひと時、ほんとうにさわやかな気持ちになりました。小さな男の子に「黙ってそれとなく人に親切にする」ということを教えてもらいました。本当にありがとう。うれしくてたまらない一日となりました。 さりげないおもいやり |